消費生活センターに苦情殺到?美容医療の相談事例まとめ 2024

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美容クリニックの開業を考えている医師の皆様、患者さんとのトラブルを避けるために、全国の消費生活センターに寄せられた美容クリニックに関する典型的な相談事例を参考にしてください。これらの事例は、患者さんの不安や不満を引き起こしやすいポイントを示しています。

全国の消費生活センターに寄せられた相談事例

医師の診察がない/無資格者による診察事例

事例

ネット広告で見たクリニックに電話で二重手術のカウンセリング予約をしたが、医師の診察は受けられず、カウンセラーを名乗る人が対応した。手術日を決めて5万円の予約金を支払った。帰宅後、医師の診察もないままに手術をするクリニックの姿勢に不安を覚えて手術をキャンセルしたいと考えたが、契約書によるとキャンセル規定で解約料が16万円かかる。すでに5万円支払っているので、残り11万円支払いの必要があるが、支払いたくない。

医師の診察がないまま施術を進めることは、患者さんの信頼を失う行為です。カウンセリングや施術前には必ず医師が診察を行い、患者さんに安心感を与えることが重要です。また、キャンセル規定についても、患者さんが納得できるような説明と、柔軟な対応が求められます。

無資格者による施術事例

事例

クリニックで、セルライトが膝まで広がっており、血管にも影響が出るといわれた。ジェルを塗布し、超音波の機械をかける施術内容で10回コース、50万円の契約をし、3回目の施術をした。担当者が70度位の熱いジェルを足にのせたまま放置したため、赤く火傷のようになり、30分程してから整形外科の医師が診察した。医師曰く、赤みはすぐにひき、痕にも残らず心配いらないとの事だったが、帰宅後も足が痛い。医師でも看護師でもない無資格者が行った施術なので問題だと思う。

無資格者による施術は、法的にも倫理的にも問題があります。施術は必ず資格を持つ医師や看護師が行うべきです。患者さんの安全を第一に考え、適切な資格を持つスタッフのみが施術を行うようにしましょう。

メールのみによる診断・薬の処方事例

事例

健康保険を使ってダイエット治療をしたいと思い、インターネットで見つけたクリニックでメールのみの診療を受けている。診療はメールのやり取りだけで、直接の対面診療は一度も受けたことはないが、薬も配送で2回受け取っている。薬の中に必要のないはずの安定剤が含まれており、クリニックに問い合わせたところ、「形式的に含めた」と返答があった。病名を精神病としているのではないか。その他にも、生命保険を切り替えるために診断書を依頼したところ、検査をしていないのに病名を2型糖尿病と記載された診断書が届いた。

メールのみでの安易な診断や薬の処方は、そもそも患者さんの健康リスクを高める行為す。対面診療を基本とし、適切な検査を行った上で診断と処方を行うべきです。また、病名や薬の内容については、患者さんに正確に伝え、誤解を招かないように注意しましょう。

不十分な説明事例

ネットでAGA専門のクリニックを検索し、書き込み評価で5つ星だったクリニックを受診した。このままでは将来脱毛が進むと言われ治療を決めた。治療は長期間かかるとのことで、1年コースで毎月27,000円で治療と投薬を受けることになった。治療後にもらった薬は輸入品で未承認薬であり、製造元も分からず、効能効果も副作用についても説明はなかった。帰宅して母親に話したら、治療費も高額であり、危険な薬だったら大変だと言うので、契約を解約したい。薬は全て未開封である。

モニター商法・不十分な説明・結果不良事例

治療内容や薬についての十分な説明がないまま契約を進めることは、患者さんの不安を引き起こします。治療や薬の効果、副作用については詳細に説明し、患者さんが納得した上で契約を結ぶように心掛けましょう。

鼻の美容整形で有名な先生がいる病院に行った。料金表を見て30万円ほどでできると思っていたが、カウンセラーの先生と話したら、少しやると結局全部やることになる、今日特別に、通常235万円を135万にすると言われた。目的の手術以外も加えられ、各手術のランクは説明もなく一方的に一番高額なものになっていた。モニター契約で減額するという書類も書いた。そのまま手術になって初めて担当の先生に会った。手術内容等説明はなかった。手術が終わり帰宅したが、プロテーゼが大きすぎて希望の形ではなかったため、入れ替えてもらった。包帯を取ると鼻筋が曲がっており痛みと出血があった。出血が収まったら入れ替えると言われた。これ以上やりたくない。返金を求められるか。

モニター商法を利用する場合でも、患者さんに対する十分な説明と透明性が求められます。手術内容や料金については明確に説明し、患者さんが納得した上で契約を進めるようにしましょう。また、手術の前に担当医師がしっかりと説明を行い、患者さんの同意を得ることが重要です。

副作用・結果不良事例

美容クリニックAで脂肪を凍らせて溶かして取り除く施術を、3か月毎にカウンセリングをしながら、約2年半受けた。脂肪が減るどころか腫れてしこりになり、皮膚の表面ではなく内側の痒みが酷く病院に苦情を言ったところ、施術を注射に切り換えましょうと言われ、注射をしたが効果はない。違う病院で診てもらったところ、海外ではよく問題になっている施術の副作用だと分かった。クリニックAでは、副作用の説明は一切なかった。苦情を言った時も、担当医が突然代わっただけで何も説明はなかった。脂肪がしこりになってしまった為、取り除くには切開するしかないと病院Bで言われた。現在、精神的に辛くストレスで声がかすれている。支払った施術代の返金と慰謝料を請求したい。

施術の副作用について事前に患者さんに十分な説明を行わないことは、大きなトラブルを招く原因となります。施術前には必ずリスクと副作用について詳細に説明し、患者さんの同意を得るようにしましょう。また、トラブルが発生した場合には迅速に対応し、患者さんの不安を解消することが大切です。

PIO-NET相談事例(2024年3月時点)・厚生労働省:資料1 美容医療に関する現状について より引用
PIO-NET(パイオネット)とは、国民生活センターが運営している、全国の消費生活センターとオンラインでつながり、消費者のトラブルに関する情報を集めて分析するシステムのことです。

リスク回避と信頼構築の方法

リスクマネジメントの重要性

  • トラブルを未然に防ぐための対策
    • スタッフの教育:スタッフ全員に法律や規制の基本的な理解を深める教育を行います。これにより、日常の業務でのミスを防ぎます。
    • 標準手順の設定:施術やカウンセリングに関する明確な手順を作り、全スタッフが従うようにします。一貫した対応がトラブルを防ぎます。
    • 定期的な見直し:クリニックの運営方法やリスクを定期的に見直し、必要な改善を行います。
  • 法律や規制の遵守方法
    • 最新情報の収集:美容クリニック業界の法規制が更新されることがあるので、定期的に最新の情報を収集し、適切に対応します。
    • 内部チェックの実施:定期的にクリニックの運営が法規制に沿っているかをチェックし、問題があれば迅速に対処します。
    • 適切な書類の整備:契約書や同意書をきちんと整備し、患者さんに理解してもらえるようにします。
  • 資格保持者の適切な配置と管理
    • 資格の確認:施術を行うスタッフの資格を定期的に確認し、更新が必要な場合は適切に対応します。
    • 専門家の配置:施術は必ず資格を持つ医師や看護師が行うようにし、無資格者が施術しないようにします。

患者さんとの信頼関係構築

  1. 透明性のあるコミュニケーション
    • 情報の開示:施術内容、リスク、費用を明確に説明し、患者さんが納得できるようにします。
    • 質問への対応:患者さんからの質問には誠実に答え、わからないことがあれば調べて回答します。
  2. 十分な説明と同意の取得
    • インフォームドコンセント:施術前に十分な説明を行い、患者さんがリスクや効果を理解した上で同意を得ます。
    • 視覚的資料の活用:図や写真を用いて説明し、患者さんが理解しやすくします。
  3. 患者さんの声を聴く姿勢と迅速な対応
    • フィードバックの収集:患者さんからのフィードバックを収集し、改善点を見つけます。
    • 迅速な対応:苦情や要望には迅速に対応し、必要なフォローアップを行います。
    • 個別対応の重視:患者さん一人ひとりのニーズに合わせた対応を行い、特別扱いされていると感じてもらいます。

これらの方法を実践することで、美容クリニックの運営をスムーズにし、患者さんとの良好な関係を築くことができます。

まとめ

美容クリニックの運営において、患者さんとの信頼関係を築くことは非常に重要です。全国の消費生活センターに寄せられた相談事例から学ぶことで、トラブルを未然に防ぎ、患者さんに安心して治療を受けてもらうための対策を講じることができます。

まず、医師の診察や資格保持者による施術を徹底し、患者さんに対する説明を十分に行うことが求められます。また、メールのみでの診断や薬の処方は避け、対面診療を基本とすることが重要です。さらに、施術のリスクや副作用についても事前に詳細に説明し、患者さんの同意を得ることが大切です。

リスクマネジメントの観点からは、スタッフの教育や標準手順の設定、定期的な見直しを行い、法律や規制を遵守することが必要です。患者さんとの透明性のあるコミュニケーションを心掛け、フィードバックを収集し、迅速に対応することで、信頼関係を築くことができます。

これらの対策を実践することで、美容クリニックの運営をスムーズにし、患者さんに安心して治療を受けてもらえる環境を整えることができます。

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この記事を書いた人

NRSK JAPANのアバター NRSK JAPAN ビューティメドラボ代表

美容医療業界において、経営、マーケティング、店舗開発、運営などあらゆる分野で豊富な経験を持つエキスパート。いつか誰かの役に立つ人になりたくて「ビューティメドラボ」を開設。加速する老化に逆らいながら、化粧品検定3級の資格を活かしてこれまでに培ってきた知見を書き残しています。
令和3年12月9日:初めての美容クリニック開業まるわかりガイド執筆開始(すぐに頓挫する)
令和6年7月1日:ビューティメドラボ公開
令和6年8月31日:化粧品検定3級合格
防火管理者としての経験も併せ持つマルチな才能を存分に発揮すべく、ビューティメドラボの更新活動を精力的に行っている。