美容皮膚科医としてのキャリアを歩むには、どのような日常があり、どれだけの収入が得られるのでしょうか?また、患者の美肌を保つための治療にどんな工夫が求められるのでしょうか?

この記事では、一般皮膚科から美容皮膚科へ転科し、現在2年目を迎える山田沙月先生(仮名)のリアルな1日に迫ります。彼女が勤務するのは東京の美容皮膚科に特化したクリニック。カウンセリングから治療計画の立案、レーザーや注入治療など、繊細な施術が山田先生の日常です。患者との信頼関係を築き、継続的なリピーターを増やすことが、彼女の成功のカギとなっています。
「美容皮膚科医って実際どれくらい稼いでいるの?」という疑問を持つ方にとって、このコンテンツはその収入モデルと働き方を知る貴重な機会です。この記事の最後には、山田先生の1日の収入を公開し、今後のキャリア形成に役立つヒントも紹介します。
では、山田先生の1日を一緒に追いかけてみましょう。
※実際にありえる比較的一般的な勤務の流れを再現しています。
美容皮膚科医 山田沙月(仮称)31歳

- 年齢: 31歳
- 性別: 女性
- 専門: 皮膚科専門医、美容皮膚科歴2年目
- 勤務先: 東京の美容外科皮膚科総合クリニック
- 勤務形態: 常勤医師
キャリア背景
- 皮膚科歴: 6年間の経験を積み、アレルギー・熱傷・膠原病を中心に多くの症例をこなしてきた。
- 美容皮膚科の転科: 1年半前に転科。転科の理由は高収入を得ること、勤務に余裕を持つこと、将来的な開業を見据えて自由診療の知識を得ること。
- 美容皮膚科における専門分野: ニキビ治療やアンチエイジング治療、糸リフトまでこなす。指名やリピート患者さんが多く、院内でも評価が高い方と自認している。
勤務スタイル
- 勤務時間: 平均9時間勤務(うち休憩1時間)、週3〜5日出勤のシフト制。月に平均18日勤務にしてプライベートを充実。診療時間は10時から19時まで。カウンセリングが長引いたり、患者さんの遅刻で休憩時間がズレ込むことはあるが、毎日スタッフが注文してくれるランチ弁当をゆっくり食べる時間が至福のとき。残業は基本的になく、2ヶ月に一度開かれる全国院長会議で売上やコース契約率を詰められることだけがストレス。
- 日常業務: カウンセリング、施術、施術後フォロー、カンファレンス、スタッフとの打ち合わせが主な業務。
(日常業務ではないが) 業者のセミナーや皮膚科の研究会や研修にも参加している。会社が認めてくれれば、参加費は会社負担で出勤扱いになることもあるので、情報収集は欠かさない。学会発表を行う場合は、交通費含めて全て会社負担なので助かっている。
収入面
- 給与体系: 基本給に加え、歩合制が導入されており、施術の種類や契約件数に応じて収入が変動。指名やリピート患者さんが多いため、2年目にしては比較的安定的に高収入を得ている。
- 目標: まずは高収入を安定させるために、新しい機器の導入提案やプロトコル作成で会社に認められ、グループ内での地位を得る。その後独立。
モチベーションと価値観
- 給与体系: 基本給に加え、歩合制が導入されており、施術の種類や契約件数に応じて収入が変動。
- 目標: 収入を安定させるために、売上アップの提案や独自のプロトコルを増やし、クリニックの中での地位を築く。
プライベート
- 家族構成: 未婚だが、大学時代の同級生(内科医)と同棲中
- 趣味: ハイブランドのショッピング、海外旅行
- 住居: クリニック近くのタワーマンションに住み、通勤時間は10分ほど。
山田先生の1日スケジュールと業務内容

クリニックでの朝礼は、スタッフ全員が情報を共有し、その日のスケジュールや特別な注意点を確認する重要な時間です。山田先生は、今日来院予定の患者さんのリストを手に成約に繋がりそうな方の名前をピックアップしてチーム全体の士気を高めています。
診療開始と同時に、美容皮膚科医《山田先生》の忙しい1日が始まります。午前中はカウンセリング中心ですが、その合間にコース契約中の再診や処方薬の見直しなども行います。これらの業務も患者さんやスタッフとの信頼関係を築き年収をアップしていくために重要です。

ニキビ治療で週に一度通院中の患者さんの診察です。売上には直結しませんが、患者さんの満足度を確認し、生活習慣の見直しや日々のスキンケア指導など、信頼を築くために欠かせないプロセスです。
新規の患者さんとのカウンセリング。アンチエイジング治療を希望する患者さんに対し、適応のある施術内容やプラン、それぞれのリスクについて丁寧に説明します。ここでのカウンセリングは、後の契約内容に繋がり、リピーター獲得の肝になるための重要なステップですので、ゆっくり時間をかけます。カウンセリングの結果、1回5万円施術の10回コース40万円を契約してくれたので、40万円の売上になりました。機器の照射はスタッフに任せます。

アンチエイジング手術を希望する新規患者とのカウンセリング。ダウンタイムに不安を持つ患者さんは、糸リフトやHIFUなどを希望する方が多いので、患者さんの希望や予算などをしっかりと聞き取り、最適な方法を提案します。フェイスリフトや眉下切開たるみとりなどの手術は単価が高額ですが、一度の関係で終わることが多いので、美容皮膚科領域での丁寧なカウンセリングが後々の病院の収益にも、自身の歩合給にも大きく影響します。今回は糸リフトとボトックス注射に着地しました。来週手術予約が入ったので、歩合は手術日に計上されます。

月に一度アンチエイジングのための機器照射をコース契約をしている患者さんが、次に何をしたらよいのか相談するカウンセリングです。加齢はとめられませんが、医師としっかりした信頼関係ができると永続的に通院してくれます。美容皮膚科部門にとって、リピーター獲得は必須です。独立したときにも患者さんがついてきてくれます。今回の患者さんは、新たにニードルRFを加えたコースを契約しました。照射は看護師に任せます。
手術の経過観察。糸リフトは美容皮膚科が担当することが多く、デバイス照射によるアンチエイジング治療を受けている患者さんとは短時間であっても対面で話すことで、術後の満足度や回復状況の認識を揃えることができます。再診では直接の売上はありませんが、新たな相談を受けることも多いので大切な時間です。また、患者さんとの良好な関係維持は家族や友達紹介にも繋がります。今回は、一人の患者さんが妹さんを紹介してくれました。

照射機器の中では最も高額な施術といえるHIFU照射を行います。HIFUは機器の中でも侵襲性が高くリスクがあるため医師の照射が推奨されています。施術直後の仕上がりが、患者さんの満足度や口コミに大きく影響します。
照射が終われば、ランチタイム!スタッフが準備してくれたデリバリーのお弁当を食べます。

カウンセリングから施術までを行うケース。たるみ治療のための糸リフトとHIFU(ハイフ)とシミ取りレーザーのカウンセリングを行います。よく話し合った結果、今日は糸リフトを行うことになりました。糸リフトとHIFU組み合わせは顔全体の若返り効果を期待する患者さんに最も人気がある施術です。シミ取りレーザーもニーズの多い施術ですが、ゴリ押し営業は好まれないのでしっかりと患者さんの希望きき優先順位を一緒に決めていくことが大切です。糸も複数のタイプを組み合わせて施術を行います。

リピーターの患者さんに対し、ヒアルロン酸とボトックス注射を施術。これらの施術は比較的短時間で行うことができます。注入施術は、仕入れ原価はかかりますが、所要時間が短いことと結果次第でリピートや紹介に繋がるので大切です。売上は20万円です。
新規のスキンカウンセリングです。このカウンセリングでは、患者さんの肌の状態や悩みを詳しくヒアリングし、最適な治療方法を提案します。今回はIPL(光治療)によるシミや肌のトーン改善を目的とした施術が選ばれました。売上はトライアル1回3万円と比較的少額で日給に与える影響は軽微ですが、IPL治療は定期的な施術が必要なため、リピート率が高く、年収視点で見れば長期的な収益に繋がる重要な施術です。施術は看護師が担当するため引き継ぎます。

予約が入っていない時は、今日一日を振り返って他の医師とカンファレンスを行ったり、スタッフとミーティングを行います。ここで、当日来院した患者さんの肌の状態を共有して適応のある施術を検討したり、翌日来院予定の患者さんの状況を把握します。
また、治療トラブル症例について詳しく情報を共有して明日以降の診療に活かします。

予約診療のため、診療終了後に定例会議や研修などがない普通の日はほぼ定時で帰ることができます。
今日の給料(みなし)
- 売上合計: 133万円
- 歩合給: オペ・糸リフト7%、ヒアルロン酸・ボトックス5%、スキン2%計算で42,100円
売上合計
山田先生の1日の売上合計は133万円に達しました。この売上は、複数の施術、カウンセリングをこなすことで達成されたものです。特に、糸リフトなどの手術は歩合給にも大きく貢献しています。
歩合給
糸リフトは売上の7%、ヒアルロン酸注入やボトックス注射は5%、スキンケア治療やコース契約については2%が歩合給として支払われます。この日は、糸リフトの合計売上が25万円、ヒアルロン酸注入とボトックス注射が10万円、スキンケア治療やコースの売上が98万円となり、歩合給として42,100円が日給に加算されます。
糸リフトや注入治療は医師が担当しますが、スキンケア治療は看護師に任せることが多いため歩合率も低めです。ただし、患者さんにとって医師との信頼関係は重要ですので、歩合率が低くても大切にしなければなりません。
今日の給料(日給)まとめ
- 基本給: 9万円
- 歩合給: 42,100円
- 役職手当: 10万円/月(1日あたり5,000円)
- SNS手当: 5万円/月(1日あたり2,500円)
基本給
山田先生の基本給は1日あたり9万円。この基本給は、勤務日数に応じて毎月の固定収入となる部分です。
勤務年数やクリニックへの貢献度により昇給していくクリニックが多いので、交渉次第です。
役職手当・SNS手当
山田先生は管理医師としてこのクリニックの院長になっています。その手当として月額10万円、別途SNS手当として月額5万円を受け取っており、1日あたり7,500円が支給されます。これらの手当は、山田先生の責任に対する評価、SNS発信で集客への貢献の対価として支払われるものです。
日給:139,600円
この日の山田先生の総収入は139,600円となります。歩合給や手当が加わることで、基本給を超える収入を得ていることがわかります。
美容皮膚科医 山田先生の年収を計算
今回紹介した山田先生の1日は、比較的標準的な日でした。もちろん、これよりも売上が高い日もあれば、低い日もあります。しかし、平均的な業務量を基に計算すると、山田先生の月収は以下のように算出されます。
月収の計算
- 1日の総収入: 13万9600円
- 月間勤務日数:18 日
月収:
13万9600円 × 18日 =251万2800円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本給 | 1,620,000円 |
| 歩合給 | 757,800円 |
| 役職手当 | 100,000円 |
| SNS手当 | 50,000円 |
| 社会保険料 | 128,975円 |
| 住民税 | 119,766円 |
| 所得税(復興税込) | 264475円 |
| 差し引き合計(手取り支給額) | 1,007,603円 |
美容外科医 山田先生の年収の計算
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月収(売上インセンティブ含) | 253万円 |
| 年収合計 | 約3300万円 |
山田先生の年間収入は、3300万円と非常に高額です。これは彼女の日々の努力が報われた結果と言えるでしょう。
このように、美容皮膚科医としてのキャリアは、技術や経験を積み重ねることで高い報酬を得ることが可能です。山田先生も、今後さらに経験を積み、より多くの患者さんに信頼されることで、さらなる成功を目指しています。
山田先生の1日のまとめと成功への道

山田先生の1日は、朝のミーティングからスタートし、診察やスキンケア、注入治療、さらにはカウンセリング業務まで多岐にわたるスケジュールをこなします。特に、美容皮膚科での再診や肌治療は長期的な関係性を築く大事な機会となり、リピーターの患者が多いことが特徴です。日々の業務は忙しいですが、そのすべてが患者の満足度と山田先生自身の経験の蓄積に繋がり、将来的なクリニック開業に向けた大きなステップとなっています。
1日のハイライト
カウンセリングと信頼構築の重要性

山田先生の1日は、特にカウンセリングに重点を置いています。新規患者との初回のカウンセリングは、ただ施術を進めるだけでなく、患者の要望や悩みを深く理解するための時間です。この信頼関係を構築する力が、美容皮膚科医として成功するための大きな要素となっています。また、リピーターが多いため、定期的に来院する患者との信頼関係が長期的なクリニック運営において大きな強みとなります。
幅広い施術をこなすスキル

山田先生は、注入治療や糸リフト、さらには日常的なスキンケア施術をこなし、美容皮膚科医として多様なスキルを駆使しています。それぞれの施術が求める技術や知識は異なりますが、これがクリニック全体の評判と患者満足度に直結しているため、非常に重要な役割を果たしています。
収入と手当
施術による歩合給と安定したスキンケア施術
山田先生の収入は、主に施術による歩合給が大きな部分を占めています。糸リフトやHIFUのような高単価施術がある日は、歩合給も大きくなりますが、日常的に行うスキンケアや注入治療も安定した収入源です。特に、リピート率が高いため、定期的な来院が収入の安定をもたらしています。
管理医師手当とSNS手当
また、山田先生は管理医師手当とSNS手当も受け取っており、これらが基本給にプラスされています。SNS手当は、患者の集客に大きく貢献しているため、山田先生の集客力が収入の向上に直結しています。
成功への道
山田先生は、技術の向上だけでなく、患者との長期的な関係性を重視しています。美容皮膚科では肌のメンテナンスが中心となるため、定期的な来院が不可欠です。カウンセリングの際、患者のライフスタイルや将来の目標に合わせた治療計画を提案することで、リピーターを獲得しやすいスタイルを確立してきました。
さらに、山田先生は現職での経験をもとに、自身のクリニックを開業することを目指しています。美容皮膚科の経営について学びながら、マネジメントスキルを磨き、丁寧な患者対応と最新技術を柔軟に取り入れることが、美容医療業界での成功に繋がると確信しています。
あなたは、患者との長期的な関係性をどのように築いていきますか?技術だけでなく、患者との信頼を高めるために何ができるのか、ぜひ考えてみてください。
