ゼロから始める美容クリニック開業!完全ロードマップで安心スタート

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開業までの道のりは険しく、何をすればいいのか分からないことも多いでしょう。美容クリニックの開業を目指す皆さんにとって、どこから手をつければ良いのか、何を優先すべきなのか、迷うことも多いはずです。

この記事では、ゼロから始める美容クリニック開業の完全ロードマップを提供し、安心してスタートできるようにサポートします。役所の手続きから物件の契約、内装工事、設備の調達、採用、契約書の準備、取引先の選定、そして集客まで、開業に必要な全てのステップを一挙にご紹介します。

これを読めば、開業準備の全てがわかり、成功への道筋が見えてくるはずです。後悔しない開業方法を伝授するので、ぜひ最後までお読みください!

【この記事のポイント】

  • 美容クリニック運営のプロが解説
  • 独立開業予定の医師向けに開業に必要なタスクを網羅的にリスト化
  • それぞれのポイントを解説

【想定ターゲット】

  • 美容クリニック開業に必要なことを全て知りたい人
  • 失敗せずに開業したい人
  • 具体的なタスクリストを知りたい人
  • 美容クリニック開業についてもっと詳しく知りたい人

これで安心!美容クリニック開業までの全タスク

美容クリニックを開業するためには、数多くの作業をこなさなければなりません。ここでは、クリニック開業までに必要な主な作業を一覧にまとめました。次の項から項目ごとにタスクリストを提示していきますので読み飛ばしOKです。

1.役所(保健所・消防署)の手続き

開業には各種行政手続きが不可欠です。保健所や消防署への届け出を忘れずに行いましょう。

役所(保健所・消防署)の手続き

2.物件の契約

クリニックの立地選びは非常に重要です。適切な物件を見つけたら、速やかに契約手続きを行います。

物件探しで検討すべきポイント

3.内装工事

クリニックの内装は、患者様の快適さや診療の効率に直結します。しっかりと計画を立て、工事を進めましょう。

美容クリニックの内装工事

4.設備・機器類の調達

診療に必要な医療機器や設備を揃えることは、クリニック開業の基盤となります。

設備・機器類の調達ポイント

5.家具・家電類の調達

待合室や診察室に必要な家具や家電も忘れずに準備します。

美容クリニックの家具・家電・備品類の調達ポイント

6.採用(求人の申し込み、採用、トレーニング)

スタッフの採用は、クリニックの運営において非常に重要です。求人活動からトレーニングまで、しっかりと計画を立てましょう。

美容クリニックのスタッフ採用について

7.契約書(雇用契約、治療同意書など)の準備

スムーズな運営のためには、各種契約書の準備が欠かせません。

美容クリニック開業における契約書・その他書類の準備

8.取引先の選定と契約(医療廃棄、一般ごみ、医療ガス、診療材料など)

必要なサービスや材料を提供してくれる取引先を選び、契約を結びます。

取引先の選定・契約のポイント

9.集客

開業後に安定した患者数を確保するための集客活動も、事前に計画しておくことが重要です。

美容クリニックの集客戦略

以上のように、大まかにわけても9項目あり、これらをやり切らないと開業できません。そのため、必要なタスクを洗い出してリスト化することをお勧めします。

なお、開業資金としては5000万円以上が必要となります。

借り入れを希望する場合は資金調達も加わり、その際には、融資申込までに事業計画書の作成も必須となってきます。

開業資金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。

以上が美容クリニック開業に必要な全体像です。しっかりと準備を進めて、スムーズな開業を目指しましょう。

診療所開設に必要な役所(保健所・消防署)の手続き

美容クリニックを開業する際には、まず物件を借りて営業を開始するために、どの業種であっても管轄の消防署の許可が必要です。また、診療所(美容クリニック)を開設するには、保健所の許可も必要となります。これらの検査に合格しないと営業を開始できません。

さらに、消防検査に必要な構造要件と診療所開設に必要な構造要件には差があります。そのため、どちらか一方だけの条件を満たした図面で内装工事を行ってしまうと営業を開始することができません。両方の要件を満たすように計画し、工事を進めることが重要です。

業者に任せきりにすると、これらの要件を満たさない可能性があり、やり直しや追加工事が発生して工事代を追加請求されることにも繋がるだけでなく、スケジュールによっては開業が遅れることがありますのでご注意ください。

なお、役所への相談や書類の提出は誰が行っても構いませんが、保健所の立ち合い検査だけは開設者(院長)自身の立ち合いが必要です。

役所関連タスクの全体像

  • 消防工事前図面確認消防申請
  • 立会い防火管理者の選任
  • 届出保健所申請
  • 保健所立会い時に必要な掲示物の準備
  • 保健所立会い
  • 医療機関情報システムに登録

消防工事前図面確認

クリニックの内装工事を始める前に、消防署に提出する図面を確認します。消防署の要件に適合していることを確認するためです。

消防申請・立会い

消防署に対して申請を行い、実際の現場での立会い検査を受けます。消防設備が基準を満たしているか確認されます。

防火管理者の選任・届出

法律に基づき、クリニックの防火管理者を選任し、管轄消防署へ届出を行います。防火管理者は、防火対策の責任者としての役割を果たします。

保健所申請

保健所に対して診療所開設の申請を行います。必要な書類を揃えて提出します。

保健所タスクの詳細についてはこちらの記事で紹介しています。

保健所立会い時に必要な掲示物の準備

保健所の立ち合い検査に備えて、必要な掲示物(例えば、診療時間や休診日など)を準備します。

保健所立会い

開設者(院長)が立ち会い、保健所の検査を受けます。設備や衛生管理が基準を満たしていることを確認されます。

医療機関情報システムに登録

診療所としての情報を医療機関情報システムに登録します。これにより、医療機関としての認定が完了します。

役所関係タスクの実施手順

STEP
保健所・開業前の相談

自治体によって設備要件や申請時の書類様式が若干違うため、開業予定地を管轄する保健所に確認に行く必要があります。内装業者が決定していれば確認代行をしてもらえる場合もありますが、何も決まっていない状態での契約は得策ではありません。焦らずに進めることが重要です。

保健所タスクの詳細についてはこちらの記事で紹介しています。

STEP
消防署に行き防火管理者講習の申し込みをする

消防法に準拠した建築かどうかを確認するために、建築完了後に立会い検査を受けます。防火管理者の資格取得講習は、物件の収容人数によって必要になる場合があります。防火管理者の選任が必要な場合、地域によっては講習受講までに1ヶ月以上待たされることがあるので、早めに講習の申し込みをしておくと良いです。

STEP
消防署に届出書を提出・立入検査を受ける

火災報知器の設置確認などを行うため、事前調査から書類の準備まで内装業者が手伝ってくれますが、防火管理者の選任と各種書類の作成は自分で行う必要があります。

STEP
保健所に開設申請書を提出・立入検査を受ける

必要書類を揃えて立入検査を受けます。開設者(院長)が立ち会い、設備や衛生管理が基準を満たしていることを確認されます。過剰な設備や備品が入っていると問題になる可能性があるため、シンプルな状態で検査を受けることがポイントです。

保健所タスクの詳細についてはこちらの記事で紹介しています。

STEP
開業後、開業届を提出し副本をもらう

開設申請書と似た書類を提出し、保健所と消防署の両方から副本をもらいます。書類を2部作製して提出し、1部返却してもらう流れです。

追加手続きの必要性

これらの手続きは、単に管轄の保健所だけではなく、厚生局など他の役所にも出向く必要があるため、スケジュール管理や必要書類の準備をしっかりと行いましょう。

保険診療を行う場合

  • 厚生局に対して保険医療機関の指定申請が必要です。保険診療を行うためには、保険医療機関としての認可を受ける必要があります。

レントゲンを設置する場合

  • 放射線機器の設置には、追加の申請が必要です。放射線防護のための設備や管理体制について、管轄の保健所や厚生局に申請し、検査を受けます。

麻薬を使用する場合

  • 麻薬使用に関しては、麻薬取締法に基づき、所定の申請手続きが必要です。麻薬取扱者の免許申請や管理体制の整備が求められます。これも管轄の保健所や厚生局に対して行います。

物件探しで検討すべきポイント

物件探しは大変で、不動産屋選びも苦労することがあります。以下に、美容クリニック物件の契約に際して検討すべき重要な事項をまとめました。物件選びを誤ると、開業後の運営に支障をきたしたり、工事中から思わぬトラブルが発生したりする可能性があります。

物件契約タスクの全体像

  • 資金確保
  • 診療メニューの想定
  • 必要設備の想定
  • 要件を満たす物件の紹介
  • 保証人の調整
  • 契約調印

各ステップの解説

STEP
資金の確保

物件の契約時には保証金や手数料を含めると、月額賃料の約10ヶ月分が必要となります。契約から内装工事や申請手続きに6ヶ月以上かかる場合があり、その間は売上が見込めません。開業後も最初の3ヶ月は赤字になる可能性が高いため、運転資金を含めると1億円程度の資金を確保することが望ましいです。

STEP
診療メニューの想定・必要設備の想定

物件の面積が十分でも、空調設備や電力量が不足している場合があります。不動産屋や内装業者はこれらの点に注意を払わないことが多いので、自分で確認・計算する必要があります。診療メニューや必要設備を早めに決定することで、売上計画に影響を与えないようにすることが重要です。

STEP
契約

賃料の値下げ交渉やフリーレントの交渉を行いましょう。フリーレントは契約書に記載がなくても、腕のいい不動産屋なら取得できる場合があります。これにより、初期費用を抑えることができます。

STEP
保証協会・火災保険への加入

保証協会への加入や火災保険の加入は、マンション賃貸と同様の手続きが必要です。これらの手続きはスムーズに進めるため、早めに準備しておくことが大切です。

美容クリニックの物件契約には多くの検討事項があります。資金確保、診療メニューや必要設備の想定、物件の要件確認、保証人の調整、契約交渉などを計画的に進めることで、スムーズに開業準備を進めることができます。各ステップで必要な手続きをしっかりと確認し、準備を怠らないようにしましょう。

美容クリニックの内装工事

美容クリニックの内装工事は、経営方針や将来の計画によって質素なものから豪華なものまで様々です。そのため、予算の相場を一概に算出することは難しいです。内装工事の坪単価はデザインやこだわりによっても上下しますが、一般的に面積が狭ければ単価が高くなり、広ければ単価が安くなる傾向にあります。

内装工事の相場

経験上、内装工事の坪単価は40万~100万円の範囲で収まっています。ただし、この坪単価には空調設備の新設や移設などのC工事(ビル指定業者使用の工事)は含まれていません。同程度のスペックや家賃に見える物件でも、こういった初期費用の負担で差が出ることもあります。さらに、昨今の円安や資材高騰の影響で、坪単価が1.2倍~1.5倍程度高騰していることも考慮する必要があります。見た目へのこだわりをどうするかについても、慎重に検討することが重要です

内装関連タスクの全体像

  • 来院から帰宅までの流れをイメージする
  • 診察室・処置室・カウンセリング室などの数を決める
  • それぞれの部屋に何を置くのか決める
  • 受付・待合の広さを決める
  • 顧客導線・スタッフ導線を考える
  • 業者を選定し発注する
  • 消防・保健所の要件に確認する

来院から帰宅までの流れをイメージする

まずは、患者がクリニックに来てから帰宅するまでの一連の流れをイメージしましょう。一般的な美容クリニックでの流れは次のようになりますが、カウンセラーを配置するのか、会計は前にするのか後にするのか、といった業務フローに沿っているかどうかが開業後にとても重要になってきます。

例)来院から帰宅までの流れ

  • カウンセリング:患者の要望を聞き、適切な施術を提案
  • 診察:医師による診察
  • 契約・会計:施術内容の決定と支払い手続き
  • 処置・手術:施術の実施
  • リカバリー:オペ後の休憩
  • 帰宅:アフターケアの説明と帰宅

診察室・処置室・カウンセリング室などの数を決める

診療内容、同時診察人数等を考慮して診察室や処置室、カウンセリング室の数を決定します。スタッフ休憩室、医局、事務室、ロッカールームなどバックヤードをどうするのかも決めてください。

それぞれの部屋に何を置くのか決める

各部屋に必要な設備や家具をリストアップし、それぞれの用途に応じた配置を考えます。診察室には診察台や医療機器、処置室には手術台や消毒設備、カウンセリング室にはカウンセリング用の椅子やテーブルなどが必要です。

受付・待合の広さを決める

患者が快適に過ごせるように、受付や待合スペースの広さを決めます。個室待合室にする場合には想像以上に面積を取られるだけでなく、同時来院数や顧客導線を考慮する必要があります。

顧客導線・スタッフ導線を考える

患者とスタッフの動線を考慮し、効率的かつ安全な導線を設計します。これにより、診療の流れがスムーズになり、患者の待ち時間も短縮されます。

業者を選定し発注する

内装工事を行う業者を選定し、発注します。業者選定の際には、実績や評判、見積もり金額などを参考にすると良いでしょう。また、内装工事に詳しいコンサルタントを利用するのも一つの方法です。

消防・保健所の要件に確認する

内装工事を行う際には、消防署や保健所の要件を満たすように注意します。これらの要件を満たさないと、営業許可が下りないため、事前に確認しておくことが重要です。

設備・機器類の調達ポイント

美容クリニックの内装工事では、必要な設備や機器類を適切なタイミングで調達し、工事スケジュールに組み込むことが重要です。以下に、設備・機器類の調達に関する具体的なポイントと注意事項を説明します。

  • オペ設備の調達と工事スケジュールの調整
  • レーザー機器などの納品タイミング
  • 電源プラグの確認と対応
  • 必要な設備・機材の例
  • 輸入機器の早期注文

オペ設備の調達と工事スケジュールの調整

オペ設備は内装工事と並行して設置されるため、内装業者と設備業者の両方と密に連携してスケジュールを調整する必要があります。これにより、工事がスムーズに進行し、開業までの準備が滞りなく完了します。

レーザー機器などの納品タイミング

レーザーなどの大型機器は内装工事中に届くと作業の邪魔になるため、開業直前から開業後にかけて納品されるように手配します。納品タイミングを慎重に調整することで、工事の効率を最大化し、作業エリアを確保します。

電源プラグの確認と対応

多くの医療機器は海外仕様の電源プラグを使用しているため、工事前にプラグの形状を確認します。必要に応じてメーカーにプラグの変更を依頼し、適切な電源環境を整えます。

必要な設備・機材の例

以下に、内装工事の際に考慮すべき代表的な設備・機材の例を示します。

防犯カメラ

設置場所を事前に決定し、有線タイプの場合は配線工事と並行して設置します。

ALSOKなどの警備システム

セキュリティ対策として導入し、内装工事と同時に設置します。ビルによっては全館警備

点吊りや配管が必要な設備

据え付け型の無影灯や余剰ガスの排気設備など、特別な設置が必要な設備は内装業者と協力して設置します。

レーザー機器、サイコリッチ、滅菌機など

開業に必要な医療機器は、輸入品の場合は特に早めに注文し、開院までに間に合うよう手配します。レーザー機器は各種検査完了後の搬入がベストです。

5. 輸入機器の早期注文

輸入機器は、開院の少なくとも3ヶ月以上前に注文しないと納品が間に合わないことが多いです。納期に余裕を持って計画を立て、早めに手配することで、開院準備を円滑に進めます。

美容クリニックの家具・家電・備品類の調達ポイント

美容クリニックの内装工事が進む中で、内装工事では準備できない家具や家電、その他の備品類の調達も重要です。以下に具体的なポイントを説明します。

家具・家電・備品の調達の重要性

内装工事では、主に壁や床、天井といった建物自体の工事が中心となります。そのため、実際に使用する家具や家電、備品類は別途調達が必要です。これらのアイテムはクリニックの雰囲気や機能性を左右する重要な要素です。空間デザイナーに選定してもらうもの、自分たちで選定するものの線引きをするためにも、調達リストの作成は欠かせません。

デザイナーに選んでもらう場合のポイント

内装工事の見積もり時に家具や備品の選定も併せて依頼すると、トータルコーディネートが可能となり、クリニック全体の統一感を保つことができます。これは、特にクリニックのブランドイメージを重視する場合や、デザインにこだわりたい場合に有効です。しかし、この方法には追加費用が発生するため、予算管理が重要です。

自分たちで選ぶものとの線引き

追加費用を抑えるためには、デザイナーに依頼する範囲と自分たちで選定する範囲を事前に決めておくことが重要です。例えば、以下のように分けることが考えられます。

デザイナーに依頼するもの自分たちで選ぶもの
受付カウンター、待合室のソファやチェア、診察室の主要家具など、クリニックのイメージを決定づける重要な家具や備品。オフィス用の文具や消耗品、クリニック内で使用する小型家電など、機能性重視のアイテム。
自分たちで選ぶものとの線引き

楽天やアマゾンなどのオンラインショップの活用

楽天やAmazonなどのオンラインショップを利用して家具や家電、備品類を調達することができます。しかし、個人用とクリニック用の購入を混在させると経理処理が煩雑になるため、クリニック用の専用アカウントを新たに作成し、購入を分けることが推奨されます。

また、内装工事の進捗にあわせて納期を調整手配しないと置き場に困ることになってしまうので、適切なタイミングで届くように手配することが重要になってきます。

必要な家具・家電・備品の例

以下に、美容クリニックに必要な家具や家電、備品の代表的な例を示します。

待合室の家具

ソファ、椅子、テーブルなど、患者さんが快適に待てる環境を整えます。

診察室・処置室の家具

診察台、カウンター、収納棚など、診察や処置に必要な家具を揃えます。

カウンセリング室の家具

快適なカウンセリングを行うための椅子、テーブル、書類収納など。

家電

エアコン、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、電子レンジなど、クリニックの快適性を高める家電を設置します。

オフィス備品

パソコン、プリンター、電話機、ファクスなど、業務に必要なオフィス備品を準備します。未だにファックス発注の業者もあるので、取引先の発注方法を確認するようにしましょう。

その他備品

文具類、清掃用品、消耗品(トイレットペーパー、ペーパータオルなど)を調達します。

経理処理を簡単にするためのアカウント管理

楽天やアマゾンなどでの購入は便利ですが、経理処理を簡単にするために、以下の点に注意してください:

クリニック用アカウントの作成

個人用とは別に、クリニック専用のアカウントを作成します。

経費の分類

購入品をクリニック用と個人用に明確に分けて管理し、経費処理をスムーズに行います。

購入履歴の管理

クリニック用アカウントでの購入履歴をきちんと管理し、必要な時に確認できるようにします。

美容クリニックのスタッフ採用について

美容クリニックの開業において、スタッフの採用は非常に重要なステップです。クリニックの成功には、優秀で信頼できるスタッフの存在が欠かせません。しかし、採用に関しては倫理的な問題も含まれるため、慎重に進める必要があります。

引き抜き行為のマナー

現在の勤務先からスタッフを引き抜く行為は一般的にはマナー違反とされています。多くの先生方が行っている行為ではありますが、トラブルを避けるためにも控えるべきです。特に、勤務先に伝える前にスタッフに声をかけると、情報が漏れてしまい、結果的に印象が悪くなるので絶対に避けてください。

スタッフ採用に必要な作業

スタッフの採用には以下のようなタスクが含まれます。これらを順序立てて行うことで、スムーズに採用活動を進めることができます。

雇用条件等の詳細決め・書面化

  • 雇用条件や労働条件を詳細に決定し、書面にまとめます。これはスタッフに対する明確な説明を行うために必要です。また、契約書としても使用されます。

職安・人材紹介会社登録

  • ハローワーク(職安)や人材紹介会社に登録し、求人情報を掲載します。これにより、多くの候補者に情報が届き、採用活動を効率的に進めることができます。

採用活動

  • 求人情報の掲載だけでなく、面接のスケジュール調整や実施、応募者の選考などの活動を行います。適切な人材を見つけるためには、面接でのコミュニケーションが重要です。

研修

  • 採用したスタッフに対して、クリニックの方針や業務内容を理解してもらうための研修を行います。研修は、スタッフがスムーズに業務に入るための準備として欠かせません。

採用活動の注意点

透明性の確保

採用プロセスにおいては、候補者に対して誠実に情報を提供し、透明性を保つことが重要です。

倫理的な配慮

前述の引き抜き行為に関するマナーを守り、現在の勤務先との関係を悪化させないように注意します。

適切な人材の選定

クリニックの雰囲気や方針に合った人材を選定するため、面接ではスキルだけでなく、候補者の性格や価値観も確認します。

美容クリニック開業における契約書・その他書類の準備

美容クリニックの運営には、多岐にわたる書類の準備と管理が不可欠です。採用時の契約書や診療契約に関する書類、返金時の書類など、適切な書類の運用がクリニックの信頼性と効率的な運営に寄与します。ここでは、必要な書類の種類とその運用ルールについて説明します。

書類の準備と種類

美容クリニックの運営に必要な書類の一例として、以下のものがあります。

  • 雇用条件確認書
  • 治療同意書
  • 未成年者治療同意書
  • 解約・返金関連の書類
  • 売上台帳
  • 予約台帳
  • 棚卸台帳
  • 取引先の選定・契約書類

雇用条件確認書

  • 採用時に従業員と取り交わす契約書で、雇用条件を明確に記載します。

治療同意書

  • 患者が治療を受ける際に、治療内容やリスクを理解し同意したことを証明する書類です。治療同意書のほかに治療説明書を配布するクリニックも多いです。

未成年者治療同意書

  • 未成年者が治療を受ける場合に、保護者の同意を確認する書類です。

解約・返金関連の書類

  • 契約の解約や返金が発生した際に使用する書類で、返金の条件や手続きを明確にして返金後のトラブルを防ぎます。また経理処理でも使用します。

売上台帳(オペレーションによる)

  • クリニックの売上を記録・管理するための書類です。レジシステムで運用することが多いです。

予約台帳(オペレーションによる)

  • 患者の予約情報を記録・管理するための書類です。非常に手間なので予約管理システムを導入する場合が多いと思います。

棚卸台帳

  • クリニック内の物品や薬品の在庫を管理するための書類です。

取引先との契約関係書類

  • 基本的には取引先が作成するものばかりなので新規作成することはありません。

書類の使い方と運用ルール

書類の使い方と運用ルールを予め決めておかないと、スタッフが動けずに毎回質問することになります。これを避けるために、以下の点を意識して書類の運用ルールを設定しましょう。

書類の一元管理

書類は一元的に管理し、必要なときに迅速にアクセスできるようにします。電子化してデジタル管理することも効果的です。

運用マニュアルの作成

書類の使い方や運用ルールをまとめたマニュアルを作成し、スタッフ全員に共有します。これにより、同じ質問に対して同じ答えを返すことができ、スタッフ間での不信感を防ぎます。

定期的な更新と見直し

法律や規則の変更に応じて、書類や運用ルールを定期的に見直し、更新します。

トレーニングと教育

スタッフに対して、書類の使い方や運用ルールについてのトレーニングを実施し、理解を深めてもらいます。

取引先の選定・契約のポイント

美容クリニックの運営には、さまざまな取引先との契約が発生します。ここでは、取引先選定と契約に関するポイントをまとめます。

  • 医療廃棄の契約
  • 診療材料の入手先
  • 医療ガスの入手先
  • クレジット契約・信販契約
  • カルテ・予約システムの選定
  • その他の取引先

1. 医療廃棄の契約

美容クリニックでは、医療廃棄物の適切な処理が重要です。保健所申請時の書類には明記されていない場合が多いですが、医療廃棄の契約が確認されることがほぼ確実です。

業者の選定方法

保健所で業者の候補を紹介してもらうのが効率的でおすすめです。保健所は信頼性の高い業者を紹介してくれるため、安心して契約を進められます。

2. 診療材料の入手先

診療材料の入手先の選定は慎重に行う必要があります。信頼性のある業者と取引をすることで、安定した供給と品質の確保が可能になります。

取引の注意点

  • 最初は信用不足で取引を断られる可能性があります。知り合いや紹介を通じて取引を開始するのが効果的です。
  • 最初の取引条件が悪くても、実績を積むことで条件が改善されることがあります。

3. 医療ガスの入手先

医療ガスは美容クリニックで使用頻度の高い材料です。信頼性のある供給元を選定することが重要です。

検討事項

  • 医療ガスの供給業者の信頼性と供給の安定性を確認します。
  • 緊急時の対応が可能かどうかも重要なポイントです。

4. クレジット契約・信販契約

美容クリニックでは、クレジットカードや信販会社との契約も必要です。しかし、美容系のビジネスは条件が厳しいことが多いです。

注意点

  • クレジットカード会社と信販会社は別々に契約が必要です。
  • 各社の条件をよく比較し、最適な契約を選定します。

5. カルテ・予約システムの選定

カルテや予約システムの選定は、クリニックの運営に大きな影響を与えます。慎重に選定することが重要です。

検討事項

  • カルテシステムは一度導入すると乗り換えが大変です。長期的な運用を見据えて選定します。
  • 予約の受付方法をしっかり検討し、クリニックの規模拡大に対応できるシステムを導入します。

6. その他の取引先

  • ダスキンなどの清掃業者
    • クリニックの清掃や衛生管理を委託するために必要です。
  • 医療アスクル、アマゾンなどの業者
    • 医療消耗品や日用品の購入先として活用します。

美容クリニックの集客戦略

美容クリニックの集客戦略は、地域や診療内容、これまでの実績によって大きく異なります。そのため、具体的な予算感を一概に提示することは難しいですが、広告を活用した集客は必須です。以下に、主要な集客方法とそれにかかる費用の相場をリスト化し、説明します。

広告関連の制作、運用費用の相場

美容クリニックらしいHPの制作

美容クリニックのブランドイメージを確立し、信頼性を高めるためには、相応の魅力的なホームページ(HP)が必要です。

項目費用(相場)
初期費用100万円~200万円
月額保守費用1万円~30万円
HP制作運用費用の相場

WEB集客用LP(ランディングページ)

特定の施術やキャンペーンに特化したランディングページ(LP)は、効果的な集客手段です。

項目費用(相場)
制作費用20万円~100万円
LP制作費用の相場

検索広告出稿

GoogleやYahoo!などの検索エンジンで広告を出稿し、潜在顧客にリーチします。

項目費用(相場)
月額広告予算10万円~200万円
管理費用広告費の20%~30%
バナー制作費(1サイズ)5000円~2万円
検索広告運用代行の相場

SNSの運用代行

Instagram、TickTok、XなどのSNSを活用し、クリニックの認知度を高めます。

項目費用(相場)
月額費用10万円~50万円
SNS運用代行の相場

Youtube動画の制作

施術の様子や患者の声、医師の紹介などを動画で伝えることで、信頼性と訴求力を高めます。

項目費用(相場)
初期費用(動画1本あたり)20万円~100万円
月額運用費用5万円~10万円(動画制作を継続する場合)
Youtube動画制作の相場

業者に丸投げする場合の注意点

集客施策を企画段階から業者に丸投げする場合、手数料が上乗せされるため、コストが増加します。以下の点に留意して業者選定を行いましょう。

複数業者からの見積もり

複数の業者から見積もりを取り、費用対効果を比較検討します。

実績と評判の確認

業者の実績や評判を確認し、信頼できる業者を選定します。

契約内容の明確化

契約内容を明確にし、追加費用が発生しないように事前に確認します。

各集客方法にはそれぞれ相応の予算が必要ですが、効果的な集客戦略を実施することで、クリニックの認知度と集客力を高めることができます。事前にしっかりと計画を立て、信頼できる業者と連携して、効果的な集客を目指しましょう。

まとめ

美容クリニックの開業は、多岐にわたる準備と計画が必要です。この記事では、開業に必要なステップを詳細に解説しました。役所の手続きから物件の契約、内装工事、設備の調達、採用、契約書の準備、取引先の選定、そして集客まで、各ステップをしっかりと計画し、実行することが成功への鍵です。

特に、設備や機器類の調達、スタッフの採用、書類の管理、取引先の選定、そして効果的な集客戦略は、クリニックの運営において重要な要素です。これらを適切に行うことで、スムーズな開業と安定した運営が可能になります。

開業準備は大変ですが、しっかりと計画を立て、信頼できるパートナーと連携することで、成功への道筋が見えてきます。この記事が、美容クリニック開業を目指す皆さんの一助となれば幸いです。後悔しない開業を目指して、ぜひ頑張ってください!

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この記事を書いた人

NRSK JAPANのアバター NRSK JAPAN ビューティメドラボ代表

美容医療業界において、経営、マーケティング、店舗開発、運営などあらゆる分野で豊富な経験を持つエキスパート。いつか誰かの役に立つ人になりたくて「ビューティメドラボ」を開設。加速する老化に逆らいながら、化粧品検定3級の資格を活かしてこれまでに培ってきた知見を書き残しています。
令和3年12月9日:初めての美容クリニック開業まるわかりガイド執筆開始(すぐに頓挫する)
令和6年7月1日:ビューティメドラボ公開
令和6年8月31日:化粧品検定3級合格
防火管理者としての経験も併せ持つマルチな才能を存分に発揮すべく、ビューティメドラボの更新活動を精力的に行っている。